NEWS+BLOG

2016.09.24

Untitled Drawing Project 2016: Saitama Triennale2016

「あらゆるものが形のない宇宙」のようであると肯定するように、Untitled Drawing Projectは、建築物の一部に現れては、何もない空間に帰るように姿を消してゆきます。

このドローイング・プロジェクトは、
「かたちのない宇宙」をテーマに一つのイージから別のイメージへ、建築物から建築物へとトランスフォームし続けます。このことは宇宙の壮大な生命の生と死のサイクルを表し、制作プロセスの全貌を公開するとともに、最終的に通常上から白く塗られるか、建物ごと壊されます。

時間が存在する限り、あらゆるものは永遠ではありません。「死」という事実、絶え間なく変化する時間の中で「なってゆく」ことを肯定することからこのプロジェクトは始まり、永久に未完であると同時に、変化していく時間と空間、そしてそこに存在する全ての人々とその果てしない歓喜、深い絶望、官能の間で揺れ動く人生そのものが作品であり、建築物の歴史・経験の一部としてエントロピーの過程を刻々と空間に刻み続けます。

今回のさいたまトリエンナーレの展示は、
このイメージが何かということではなく、
何故あなたがここにいて
何故このイメージが存在して
何故消してゆくのか

ということを体験し、自己と対話をする展示会です。

世界が自己に始まり自己に帰結し、
世界が絶対と相対から成り立つとすれば
「私」その価値・意味とは、という答えのない問いを持ちつつ、死という絶対的な事実を前に悲観せず私達はどう生きるか。

足を運ぶその瞬間から作品体験は始まります。

〈スケジュール〉
11月中旬より、お客様に作品を消して頂きます。詳細につきましては、トリエンナーレWebサイト、SNS、
メール等で広報及び私よりお知らせいたします。

どうぞよろしくお願い致します。

※「」内は鈴木の造語